第1回 和歌山県立医科大学附属病院医療安全推進部
和歌山県立医科大学附属病院 医療安全推進部 中山美代子 |
平成11年1月11日横浜市立大学医学部附属病院で発生した手術患者取り違え事故の後、医療界は看護職を中心として、
医療安全を推進してきました。
今は、医療安全の世界に、医師も参入し、大病院では医師がリーダシップを発揮するようになってきました。
当院も横浜と同じ公立医科大学附属病院として、平成14年4月に和歌山県立医科大学附属病院医療安全推進規程を制定し、
医療安全に取り組んできました。
私で3代目の看護師GRMです。一昨年4月に任命された新米GRMです。
医療安全推進部発足当初は、専従看護師GRM1名、事務1名体制でしたが、現在は専任医師1名、専従薬剤師GRM1名、
専従看護師GRM1名、事務1名となりました。
感染制御部も独立し、医薬品安全管理責任者、医療機器安全管理責任者も別に配置しています。
中小医療機関から見れば、充実した組織であり、悩みなどないのだろうと思われがちですが、日々胸の痛いできごとばかりで、
非常に多忙で、孤独で、押しつぶされそうになります。何とか踏ん張って、「この病院に来てよかった。」と言っていただけること、
それだけを目標に頑張っています。
また、私は、平成22年度~24年度の3年間、和歌山県看護協会の医療安全対策委員会の委員長をさせていただき、
その間、約150名の医療安全管理者の養成に携わりました。
診療報酬の改定もあり、150名の方々は、ほとんど中小の医療機関からの受講生でした。
中小の医療機関で「医療安全管理者」を任命された方々の不安や重責を考えると、何かできることはないか、
と委員会で話し合ってきました。
大病院の使命として中小医療機関を支援するのはもちろんのこと、
同じ看護職としてお互いを支えあえるネットワークつくりを模索していました。
このHPは、神奈川県のような「医療安全管理者ネットワーク」には届きませんが、
和歌山県医療安全管理者ネットワークの第一歩です。
和歌山県看護協会支部レベルの近隣で医療安全の研修会を誘い合ったり、
自施設で作成したマニュアルやフローチャート、チェックリストをHP上で公開したり、DVDなどの教材を貸し借りしたり、
このHPをきっかけに、お互いに助け合うことができるのではないかと夢は膨らみます。
医療事故のことは、大きな事故になればなるほど、なかなか相談できません。
でも、大きな事故ほど、誰かに相談したい、自分の判断が間違っていないか聞きたい、これが本音です。
医療安全管理者同士の絆があれば、孤独な作業が、少しは楽になるのではないかと思います。
硬い話になりましたが、医科大学附属病院の医療安全推進部として、何かできれば、と思っています。
上から目線ではないです。
私も委員会で一緒に活動した地域の病院の安全管理者の皆さんに相談に乗ってもらっています。
愚痴もいっぱい聞いてもらっています。
和歌山の医療が、看護がもっとつながるように、一歩前に進みましょう。
①研修用DVD貸し出せます。安全に関する本も貸し出せます。
※貸し出しリストはこちらからご覧いただけます。
・貸し出しリスト(本)
・貸し出しリスト(DVD)
②研修講師できます。講師紹介できます。専任医師にも頼めます。
私もがんばります。
過去の研修、平成25年度の研修一覧をご覧いただけます。
・平成25年度研修一覧
③オープンにできるマニュアル類整備します。
④当院の研修にお誘いできるよう調整します。
⑤メールで相談受け付けます。
e-mail:anzen@wakayama-med.ac.jp
⑥医大病院、見学できます。
最後に、昨年、研修講師にきて頂いた先生からの心に残る言葉を紹介します。
近畿大学医学部附属病院 安全管理部
辰巳陽一先生
自治医科大学医学部メディカルシミュレーションセンター
河野龍太郎先生
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